特別区の面接は、第2次試験の「人事委員会面接」と各区で実施される「区面接」の2つを突破しなくてはなりません。
人事委員会面接に合格するだけでは特別区職員として働くことはできませんから、区面接対策はしっかり準備することが求められます。
また、人事委員会面接と区面接では形式や特徴が異なりますから、その違いや注意事項について把握した上で面接に挑む必要があるでしょう。
今回はそのような注意事項等も含めて、特別区の区面接対策とよくある質問について解説していきます。
※説明の便宜上、特別区Ⅰ類(一般事務区分)をメインに説明しています。
- 特別区における面接試験の内容
- 区面接対策で重要なこと
- 区面接対策方法・注意点
- 区面接でよくある質問
- 区面接の注意事項(試験制度変更含む)
本記事の内容を参考に、区面接を突破しましょう!
採用までのプロセス
本題に入る前に、特別区の採用までのプロセスについて簡単に確認をしておきたいと思います。
→特別区人事委員会が主催していることから、一般に「人事委員会面接」と呼ばれる
→各区が主催していることから、一般に「区面接」と呼ばれる
ご覧いただくと分かるとおり、特別区では、面接試験が全部で2回行われることになります。
このプロセスは、Ⅰ類、Ⅲ類、経験者、氷河期、障害者採用のすべての採用区分で同様となっています。
本記事で主に解説するのは、赤字で示した各区ごとの採用試験(区面接)についてです。
最終合格後に行われるこの区面接こそが、特別区職員になるための勝負どころです。
ちなみに、「各区ごとの採用試験」において「面接試験”等”」となっているのは、区によっては集団討論などを課すところがあるからです。
集団討論については記事の後半で解説します。
面接試験の内容
さらに詳しく、特別区における面接試験の内容について説明をしておきたいと思います。
特別区の面接試験の内容をまとめると、下記の表のようになります。
(1)人事委員会面接 | (2)区面接 | |
---|---|---|
実施日 | 第2次試験日 | 最終合格発表後 |
会場 | 大田区産業プラザPiO | 各区の本庁舎 |
形式 | 個別面接 | 個別面接、集団討論など(区による) |
時間 | 30~40分 | ・個別面接:15~30分 ・集団討論:30~60分 |
2つの面接試験における大きな違いとしては、「形式」と「時間」が挙げられます。
区面接では15~30分程度の個別面接が行われますが、時間は区によって異なります。
例え15分の面接であっても、区面接で気を抜いていると後に説明する「採用漏れ」になる可能性も十分ありますから、万全の対策をしていく必要があることは覚えておかなくてはなりません。
面接会場と日程をおさえる
次に、例年の面接会場と日程について紹介します。
基本的には毎年同じ会場と日程ですから、こちらを参考にしてみてください。
(1)会場
特別区の区面接は各区の本庁舎で行われます。
つまり、「台東区役所」「品川区役所」などの庁舎内の会議室などで実施されることになります。
人事委員会面接ではパーテーションで区切られた空間でしたから、他のブースの受験生や面接官の声が聞こえてしまうという問題がありましたが、区面接の場合は基本的にそのようなことはありませんのでご安心ください。
また、当日は道に迷って遅刻などしないように、一度は庁舎までのルートを確認しておくことをオススメします。
(2)日程
区面接の日程は各区が独自に実施していることから、公表はされていません。
ただし、日程自体は提示日に則って組まれることになります。
参考までに2024年度の提示日程をご覧ください。
提示日程 | Ⅰ類採用 | Ⅲ類・経験者(1級職)・ 氷河期採用 | 経験者(2級職)・ 障害者採用 |
---|---|---|---|
第1回 | 2024年7月22日 ※1 2024年7月30日 ※2 | 2024年11月15日 | 2024年11月15日 |
第2回 | 2024年10月8日 | 2024年12月13日 | ― |
第3回 | 2024年11月15日 | 2025年1月15日 | ― |
第4回 | 2024年12月13日 | 2025年2月5日 | ― |
第5回 | 2025年1月15日 | 2025年2月20日 | ― |
第6回 | 2025年2月5日 | ― | ― |
第7回 | 2025年2月20日 | ― | ― |
※1 土木造園(土木)、土木造園(造園)、建築、機械、電気
※2 事務(一般事務)、事務(ICT)、福祉、心理、衛生監視(衛生)、衛生監視(化学)、保健師
ご覧いただくと分かるとおり、提示回数は採用区分ごとに1~7回となっています。
※経験者(2級職)と障害者採用は1回のみの「推薦」という形です。
この日程でいくと、例えば第1回目のⅠ類事務(一般事務)の提示日は7月30日ですから、7月30日以降に順次区面接が行われることになります。
多くの区では提示日から1~2週間以内に面接が行われますので、あらかじめスケジュールをおさえておくとよいでしょう。
また、人事委員会面接においては、どの採用区分においても指定された日時の変更はできませんでしたが、区面接の場合には変更に応じてもらえる可能性があります。
特に社会人の場合には仕事との調整もあると思いますので、もし提案された日時が難しいようであれば相談してみるとよいかもしれません(必ず変更できるわけではありません)。
区面接から採用までのプロセス
具体的な区面接から採用までのプロセスは下記のとおりです。
この一連の流れについて、詳しく解説していきます。
(1)第1回提示
最終合格をすると「採用候補者名簿」に登録され、区面接を受ける権利を得ることができます。
その名簿をもとに、特別区人事委員会が各区に対して最終合格者を推薦することを「提示」といいます。
早ければ当日中~数日以内に提示区から電話やメール等で面接日時の連絡がくるので、その区の面接を受けるか辞退するかを選ぶことができます。
希望の区ではない等の理由から提示区を辞退する場合は所定の方式で辞退することができますが、その場合は次の提示(第2回提示)を待つことになります。
また、受けるか・辞退するかの回答をしない場合は採用候補者名簿から削除され、以降の区面接を受けることができなくなりますので注意しましょう。
そして、提示区は成績や希望区などが考慮されますが、特定の区に受験生が集中した場合などは希望どおりに提示されないことも多々あります。
(2)区面接
本庁舎など指定された場所を訪問し、面接等の試験を受けます。
多くの区では個別面接1回のみとなっていますが、区によっては集団討論などが課される場合がありますので、抜かりなく対策をしておくことをオススメします。
集団討論が課される区については後ほど説明します。
(3)内定
採用内定となった場合、提示区から連絡がきます(不選択の場合はないこともあります)。
ここで内定を得ることができれば、ようやく4月から特別区職員として働くことができます。お疲れ様でした。
内定以降は、各区の指示に従って必要書類などを準備していくことになります。
(4)不選択
区面接に挑んだものの、残念ながら内定を得られなかった状態のことを「不選択」といいます(=不合格)。
不選択になると、辞退するときと同様に次回の提示を待つことになります。
その後、次の提示で区から連絡があった場合には再度区面接を受けるという流れです(これを最後の提示まで繰り返します)。
また、各区の採用人数が充足した場合にはその年の受験は採用されずに終わってしまうことがあり、これを「採用漏れ」といいます。
採用漏れは残念ながら毎年のように発生していますから、不選択とならないように徹底した対策が求められます。
詳しくは後ほど説明します。
区面接対策で重要なこと
ここからは、具体的な区面接対策の内容に入っていきます。
まずは、面接対策を進める上で大切なことを5つ紹介しておきたいと思います。
(1)あらかじめ回答を準備すること
筆記試験の対策をする際には、「過去問をやるのは当たり前」と認識している方が多いのではないかと思います。
これは面接試験も同じで、「過去に聞かれた質問に沿って回答を準備すること」はとても重要な作業です。
なぜ面接でこの準備が必要なのかというと、初めてされた(一度も聞いたことがない)質問に対しては、スムーズに答えられる人のほうが圧倒的に少ないからです。
模擬面接で受験生を見ていると、人並み以上に話せるスーパーマンはごく少数で、多くの方が話すことに苦慮している印象を受けます。
ここにさらに当日の緊張が加われば、なおさらスムーズに話すことは困難でしょう。
面接官の前で言葉に詰まらないように、適切な言葉選びができるようになるためには、過去に聞かれた質問を知り、自分なりの回答を作っておくことが一番の近道といえます。
特別区の面接では、よくある質問やパターンが存在しますので、まずはそれらについて知り、傾向を把握することから始めましょう。
また、人によっては、人事委員会面接でうまく答えられなかった質問があるかもしれません。
その場合には、それらの質問への回答もあわせて準備しておくようにしましょう。
(2)繰り返し話す練習をすること
「話す練習」とは、自分以外の第三者に話す練習のことです。
模擬面接で受験生の方々を見ていると、緊張でうまく話せない方、回答が冗長でまとまっていない方、質問とズレた回答をする方、暗記した内容を思い出しながら話す方など、様々な方がいます。
残念ながら、これらの特徴が面接試験においてプラスに働くことはありません。
「スラスラと、適切な尺で、聞かれたことに答える」というのは、簡単なようで意外と難しいものです。
残念ながらこれは一人で解消できるものではなく、自分以外の誰かと話すことによって少しずつ上達していくものですから、地道に話す練習を繰り返していく作業が肝要といえます。
特に緊張しやすい方であれば、ほぼ確実に当日も緊張するでしょうから、緊張の中でも実力を発揮できるように先回りして準備しておかなくてはなりません。
話す練習をしすぎて悪い方向に動くことはほとんどありませんから、ぜひ繰り返し練習をしてほしいと思います。
(3)回答が一貫していること
回答に矛盾が生じていると、面接官は「さっきと言っていることが違うな」と違和感を覚え、その後の面接がネガティブな方向にいってしまうことがあります。
窓口に立つ職員が住民に矛盾したことを伝えてしまっては大問題ですから、当然といえば当然です。
そのため、面接試験における一貫性のない回答は信用失墜につながることを肝に銘じ、終始矛盾のないエピソードを話すことを意識してほしいと思います。
特に、嘘のエピソードを入れ込むと矛盾が起きやすくなりますから、基本的には嘘をつかないことをオススメします。
エピソードを盛る場合にも、後から話の辻褄が合わなくならないよう十分注意してください。
(4)各区に合わせた内容とすること
人事委員会面接の対策用に作成した回答は、区面接でそっくりそのまま使用することはできません。
人事委員会面接は「特別区職員」を採用する試験、区面接は「○○区職員」を採用する試験ですから、基本は各区に合わせた内容にする必要があります。
もちろん、区面接においても「特別区の志望理由は?」といった特別区全体に関する質問や、「長所は?」などの個人に関する質問をされることも多いですから、こうした質問に対しては人事委員会面接で回答した内容をそのまま使用しても差し支えありません。
しかし、「○○区の課題は?」など、その区に焦点を絞った質問に対しては改めて検討していく必要があります。
そのため、人事委員会面接での回答がそのまま使えないものについては区面接用に修正しておくようにしましょう。
(5)「コミュニケーション」をすること
基礎自治体である特別区は、実際に区民と触れ合う機会が数多くあります。
また、仕事をする上では、課や係単位で他の職員と一緒に進めていくことになります。
この前提を踏まえると、コミュニケーションをとれない人では特別区職員は務まりません。
私の実体験に基づいてお話すると、模擬面接をする中で「コミュニケーションがとれない人だな」と感じるのは、例えば暗記した回答を話している方ですね。
確かに、私は先ほど「あらかじめ回答を準備すること」は大切であると説明しましたが、それは必ずしも「作成した回答をそのまま読み上げる」ということを意味しません。
回答を思い出しながら話している様子は、残念ながら目の前にいる面接官とのコミュニケーションをとっているようには見えません。
そのため、話す練習を繰り返した結果として暗記をしたとしても、それが暗記した回答には見えないように、自然な様子で話せるようにしておかなくてはなりません。
そのほかにも、例えば趣味などのゆるめの質問をされた場面にもかかわらず、表情が固いままの方なども挙げられます。
人とのコミュニケーションにおいては、話の内容によって表情がほぐれるなどの変化が生じることは自然な反応でしょう。
面接官があなたの人柄をみたいと思っていても、終始仏頂面では「何を考えているのかが分からない」ということになってしまいますね。
だからといって、わざとらしく笑顔をつくれ!といっているわけではありませんので、面接時の空気を読みつつ、違和感のない自然なコミュニケーションを心がけてほしいと思います。
目標としては、「この人と働きたいな」と思ってもらえるような話しぶりを目指しましょう。
ここで挙げた特徴は一部にすぎませんので、模擬面接などを通して客観的な評価を得る中で適宜修正を重ねていってほしいと思います。
【STEPごとに詳しく解説】特別区の区面接対策方法
区面接対策といっても、「何から始めればよいのか分からない」という方も多いと思います。
まずは、特別区Ⅰ類における具体的な区面接対策のプロセスについて、スケジュール例を紹介しますので参考にしてみてください。
なお、区面接の対策は人事委員会面接の対策やスケジュールを前提としていますので、まだご覧になっていない方は先に下記の記事をご確認いただくと分かりやすいと思います。
下記の例はあくまでも大枠になりますから、自分の苦手な項目については下記のスケジュールよりも早めに取り組むなどの工夫をしましょう。
~第1回提示(8月上旬~)~ |
~区面接(8月上旬~)~ |
これらの各STEPごとに、詳しく解説していきます。
(STEP1)区について研究する
区の研究は、人事委員会面接における「3分プレゼンの準備」と「面接質問への回答作成」と同時並行で進めていくとよいと思います。
希望区について調べながら、それを参考に原稿や回答を作っていくイメージですね。
また、研究の期間については「5月~」としていますが、これは面接当日まで継続して行うようにしましょう。
そして、すべての区について調べるのは難しいでしょうから、まずは希望3区を中心に調べていくことをオススメします。
ただし、提示の際に希望区から連絡がくるとは限りませんから、希望区以外の区についても日々広く浅く知識を得ていくようにしましょう。
ここからは、各区のことを調査する際にオススメのトピックをいくつか紹介したいと思います。
①求める人物像
人事委員会面接では「自ら考え行動する人」という人物像が設定されていましたが、区面接ではそのような統一的な設定はありません。
各区ごとに採用方針は異なりますし、求める人物像も各区ごとに異なります。
この部分については説明会の資料やホームページなどに記載されていますから、一度確認しておきましょう。
その区が求める人材像を頭に入れておけば、志望動機や自己PRなどを作成する際に役に立つと思います。
②統計情報等
統計情報等を知ることは、各区の特徴や実状を知る一つの指標となります。
例としては下記のようなものです。
- 面積
- 世帯総数、世帯割合
- 人口総数、年少人口比率、生産年齢人口比率、高齢人口比率、外国人住民比率
- 予算概要、一般会計予算
- 事業所数
- 大学数
- 区長の名前
これらは一部ですから、自分の興味のある分野に紐づく情報について調べてみてください。
「統計情報は覚えなくてはいけないのか?」と疑問が浮かぶかもしれませんが、必ずしも暗記しなくてはならないわけではありません。
ただし、過去に面接で聞かれていることを踏まえると、最低限、人口、予算、区長の名前については覚えておくとよいでしょう。
数字が絡むものは詳細な値まで覚えるのは大変ですから、「大体これくらい」と大まかにおさえておくだけで十分です。
③構想・計画
各区では、定められた構想や計画に基づいて区政運営がなされています。
構想は「基本構想」や「基本方針」などと呼ばれる区政運営の最高指針となるもので、区が目指している目標ともいえるものです。
また、計画は「総合計画」などと呼ばれ、その目標を達成するための具体的な手法等を記載したものです。
計画は2~3年単位で更新される短期的なものから、10年単位で長期的な施策の方向性を示したものなど、様々なものがあります。
各区のホームページにそれぞれ掲載されていますから、区の全体の方向性を見るために一度は目を通しておくとよいでしょう。
しかし、特に計画はそこそこのボリュームがあることが多いですから、細かい内容は後回しにして、まずは概要からザッと読んでみることをオススメします。
そのあと、より詳しく読み進めていく段階で自分の興味のある分野に絞って読んでいくとよいと思います。
④取組・課題
人事委員会面接で特別区の取組や課題について聞かれることは多々ありますが、それは区面接でも同じです。
特に区面接の場合はその区に絞って聞かれることになりますから、区の取組や課題について調べておくことは重要だといえるでしょう。
特別区の取組の調査方法については、各区のホームページで調べるのが一番簡便な方法だと思います。
例えば中央区のホームページを例に挙げると、「構想・計画・施策」というページに「基本計画」のリンクがありますので、その中から調べたいトピックの計画等を見てみるとよいでしょう。
調査する際には、自分の挑戦したい仕事とリンクしていると説得力がありますし、回答もしやすいと思いますから、まずは自分の興味のある分野の取組を調べてみるとよいでしょう。
例えば災害対策に興味がある場合には、その区で実施されている災害関連の施策について調べるといったようなイメージですね。
また、その区だけではなく他の区との比較を聞かれる場合もありますから、他の区の取組もチェックしておくことをオススメします。
「他の区の取組で知っているものはあるか?」と聞かれてスッと答えることができれば、「よく調べているな」と思ってもらうことができるでしょうから、結果として熱意を示すことにもつながります。
⑤まち歩き
「まち歩き」とはその名のとおりまちを歩くことですが、公務員試験におけるまち歩きとは、自治体研究の一環として行う「まちの調査」のことを意味します。
この調査でのポイントは、住民目線でまちを散策することです。
区民の一人としてまちを散策すると大なり小なり課題が見つかると思いますから、その記録をしておきます。
そして課題だけではなく魅力などの良い面も見つけ、面接で使える幅広い話題を準備しておきましょう。
また、散策をする際には区役所や福祉関連施設などの公共施設にも行ってみてください。
窓口での職員と区民のやり取りを実際に見ることができますから、対応の様子なども記録しておくとよいでしょう。
その区で働くのに一度も足を踏み入れたことがないというのは問題ですから、面接までに時間を見つけて散策することをオススメします。
特に、特別区が地元ではなかったりつながりが薄かったりする方は、可能な限り区内の様々な場所に出向いてみてください。
ちなみに住民目線で見るものについては、まち以外にも区の広報紙やホームページなど様々ありますから、積極的に情報収集してみてください。
⑥地域活動への参加
実際に自治体の地域活動に参加している受験生はそう多くはないと思いますが、だからこそ参加をしていると面接官の興味を引くことができるでしょう。
もちろん、参加をしていないからといって即不合格になるというわけではありませんから、参加が難しい場合には無理をする必要はありません。
しかし、実際に参加してみると活動の意義や住民目線での改善点などが分かると思いますので、面接での話題が膨らむのは間違いないでしょう。
地域活動の例としては、町会や防災訓練、区が主催しているボランティアやワークショップなどが挙げられますが、そのほかにも区によって様々な活動が実施されていますから、各区のホームページなどで調べてみてください。
ちなみによくあるのが、「地域コミュニティの活性化に取り組みたい」と言っているのに、町会や自治会に一度も参加したことがない方や、「防災対策に取り組みたい」と言っているのに、自分では防災対策を何もやっていない方などです。
説得力がないと思われないために、自分が興味のある分野に関連する活動に参加してみることをオススメします。
また、特別区在住ではない方でも地元や近隣の市区町村で実施されている活動で構いませんので、参加の余地がある場合には検討してみるとよいでしょう。
(STEP2)面接質問への回答を作成する
区面接の質問に関しては、以下の3つについて準備しておくことが大切です。
(1)過去に聞かれた質問
過去に聞かれた質問については、予備校などが提供している面接復元を参考にしてみてください。
独学で挑んでいる方は、「公務員試験 面接専門予備校アクシズ」において各区の質問が無料公開されていますので、下記を参考にするとよいでしょう。
(2)想定され得る質問
この部分については、初見の人が面接カードを見たときに、疑問が浮かぶであろう部分を考えていきます。
なお、区面接の面接カードは区ごとに異なりますのでご注意ください。
例として、下記の記入例をご覧ください。
私が〇〇区職員として取り組みたいことは、スポーツを通じた地域共生社会の推進です。私は、中学校時代からバスケットボール部に所属しています。大学では、〇〇区内のスポーツクラブで児童にスポーツを教える機会があり、スポーツが地域の活力となっていることを実感しました。この経験から、今後は職員という立場で〇〇区のスポーツ振興に取り組みたいと考えています。
この文章を見たときに、下記のような疑問が浮かぶと思います。
「”区内のスポーツクラブで児童にスポーツを教える機会があり”とあるけど、なぜそのような機会があったのか?」
「スポーツクラブでの活動では、どのような大変さがあったのか?」
このように、面接官の立場になって面接カードを見ていくと、想定され得る質問がなんとなく分かってくるかと思います。
ただ、自分一人で考えるよりも、客観的な視点から指摘を受けたほうが新たな気づきを得やすいですから、ここは模擬面接を受ける中で準備していくのもよいでしょう。
(3)よくある質問
よくある質問は、主に次の3パターンに分けられます。
①深掘り質問
1つ目は、面接カードに記載されている内容などについて突っ込んで聞いてくるタイプの質問です。
例として再度、下記の記入例をご覧ください。
私が〇〇区職員として取り組みたいことは、スポーツを通じた地域共生社会の推進です。私は、中学校時代からバスケットボール部に所属しています。大学では、〇〇区内のスポーツクラブで児童にスポーツを教える機会があり、スポーツが地域の活力となっていることを実感しました。この経験から、今後は職員という立場で〇〇区のスポーツ振興に取り組みたいと考えています。
この文章を見たときに、例えば下記のような追求が考えられます。
「”スポーツを通じた地域共生社会”とは、具体的にどのような社会のこと?」
「”地域の活力”とは、具体的にどのようなことを指すのか?」
これは面接カードだけではなく、回答に対して突っ込まれることもあります。
例えば「長所は何か?」という質問に回答したあと、「その長所はいつ頃自覚したか?」というように、回答に紐づく背景について問われる場合があります。
そのため、1つの回答を作成したらそれで終わりなのではなく、そこから派生する質問に対しても準備しておく必要があります。
そこで、下記に「背景を問う質問」についてまとめてみました。
①理由 | 「なぜそれをやりたいのか?」「なぜそれをやることになったのか?」など |
---|---|
②時期 | 「いつ頃考え始めたのか?」など |
③状況 | 「どのような課題があったのか?」など |
④具体性 | 「どのくらいの人数で?」「どのように達成したのか?」など |
1つの質問に対して回答を作成したら、上記の質問について追加で考えていき、隙のない回答を作り上げていきましょう。
②「他には?」
2つ目は、「他に”志望動機”は?」や「他に”やり遂げた経験”は?」、「他に”特別区の課題”は?」といったように、面接カードに記載している事柄や面接で述べたこと以外に他の回答を求めてくる質問です。
特別区の面接においては「他にはあるか?」と聞かれることが多々あります。
これは、特別区名物といってもよいですが、ここでは「他には攻撃」と称しておきましょう。
もちろん、すべての受験生が「他には攻撃」を受けるとは限りませんが、ある程度の確率で聞かれることを踏まえると準備しておくべきでしょう。
オススメとしては、複数の回答があり得る質問について2つほど回答を準備しておくことです。
例えば、「〇〇区で取り組みたいことは?」という質問について、最初にする回答を1つ、「他には?」と聞かれたとき用の回答を1つ準備するといったような感じです。
人事委員会面接の対策では「2~3つほど回答を準備しておく」ことをオススメしましたが、区面接は面接時間が短くなるため、「基本は2つほど用意し、余力があれば3つ準備する」という考え方でよいと思います。
なお、「他には?」と聞かれなかった場合を考慮し、2つのうち最も主張したいことを最初に述べるようにしましょう。
③その区に関する質問
3つ目は、その区に関する質問です。
区職員になりたい人物が、その区の事情を何も知らないわけにはいきません。
熱意を示すためにも、質問がきたときにスッと返せるようにしておきたいものです。
この質問では、例えば下記のようなものがあります。
- 〇〇区役所に来たことはあるか
- 〇〇区のまち歩きの感想を教えてほしい
- 〇〇区で好きな場所はどこか
- 〇〇区と地元の違いは何か
- 〇〇区と他の区の違いは何か
- 〇〇区の説明会に参加したことはあるか
- 〇〇区の課題・魅力は何か
- 〇〇区の取組で興味のあるものは何か
- なぜその取組に興味を持ったのか
- 〇〇区の取組で良い点・悪い点はあるか
- 〇〇区の〇〇分野で知っている取組はあるか
これらの質問は一部ですが、その区の取組や課題、特徴などについて理解していなければ回答することは難しいでしょう。
そのため、区の取組等については事前にしっかり下調べをし、あらゆる角度で回答できるようにしておかなくてはなりません。
(STEP3)話す練習をする
面接質問への回答を準備しても、自分の言葉できちんと話せるようにならなくては、面接でよい評価を得ることは難しいでしょう。
特に、「話すことが苦手である」と自覚している方ならなおさら、人一倍話す練習をしなくてはなりません。
文字を目で追うのと実際に声に出して話すのとでは全然違いますから、定期的に声に出して練習することをオススメします。
最初は見ながらで構いませんので、自分が作った回答を読み上げる練習をしましょう。
最終的には暗記するくらいまで練習できるとよいですが、暗記をすることが目的なのではなく自分の中に落とし込むことが目的ですから、暗記それ自体はマストではありません。
自然に話せるようになるまで繰り返し練習し、家族や友人などに見てもらえる機会があればぜひお願いしてみてください。
(STEP4)模擬面接・模擬集団討論を受ける
ある程度話す訓練を積んだら、模擬面接(と必要があれば模擬集団討論)を受けてみましょう。
模擬面接
ある程度話す訓練を積んだら、模擬面接を受けてみましょう。
模擬面接は、1次試験の合格発表を待ってから取り組むのでは遅いので、それよりも前の時期から受け始めることをオススメします。
タイミングとしては、すべての質問に完璧な回答を準備してからでは時間がもったいないので、ある程度話す練習をしたら模擬面接を受けてみたほうがよいと思います。
そこで受けた指摘を次回の模擬面接までに直すというように、フィードバックを受けながら修正を重ねていく方法が最も効率的に面接力を高めるのに有効です。
STEP5と6を同時進行していくようなイメージですね。
そのため、模擬面接は1回きりではなく複数回受けることをオススメしています。
面接が大得意の猛者ではない限り本番を想定した訓練はやはり必要ですから、最低でも2回以上は受けてみてください。
そして、2回目、3回目と模擬面接を受けていく際には、必ず前回の反省点を改善してから臨みましょう。
稀に改善されていないまま次の模擬面接にトライする方がいますが、指摘された箇所を直さなければ何度模擬面接を受けても評価は上がりません。
模擬集団討論
ほとんどの区では個別面接が1回のみ(江戸川区は採用面談)となっている中、例年一部の区では集団討論が課されています。
2023年度に集団討論を実施したことのある区は下記のとおりです(今年度も実施されるとは限りません)。
中央区 | 集団討論(約30分) |
---|---|
文京区 | 集団討論(約60分) |
豊島区 | 集団討論(約50分) |
集団討論では、受験生の課題に対する姿勢や協調性、積極性などがみられていると考えてよいでしょう。
また、討論のテーマについてはその区の課題や時事的な内容などがテーマとなることが多いです。
そのため、普段からニュースなどで国の動向や各区の施策等の情報を収集し、積極的に発言できるようにしておきたいところです。
また、可能な限り予備校などが実施している模擬集団討論等に参加し、集団討論の雰囲気や形式に慣れておくことをオススメします。
(STEP5)面接カードを作成する
提示の連絡がきたら、「面接カード」や「履歴書」がデータか郵送で送られてきます。
おそらく、区面接まであまり時間がない中で作成することになるので大変かとは思いますが、基本は人事委員会面接で使用した面接カードを軸に作成していくとよいでしょう。
ただし、人事委員会面接で使用した面接カードは特別区全体を念頭においた内容になっているはずですから、提示区用に内容を改変する必要があります。
区面接はその区の職員となるための採用試験ですから、どの区にでも当てはまるような一般的な内容ではなく、「その区にこそ」マッチする内容を書くようにしましょう。
また、区面接の面接カードは設問が多い場合もあるため、届いたらすぐに作成し始めることをオススメします。
時間に余裕があれば、人事委員会の面接カードと同様に予備校などの第三者からの添削を受けましょう。
(STEP6)質疑応答・反省点をまとめる
面接が終了したら、質疑応答の内容と反省点を言語化しておきましょう。
どのような質問をされたか、その質問に対してどのような回答をしたかを整理しておけば、仮に区面接で不選択となった場合に活かすことができるからです。
考えたくはありませんが、不選択になってしまった場合、想定し得るルートは「次の区面接でリベンジ内定」か「採用漏れ」の2つです。
次の区面接に向けて再挑戦する場合、次回の提示までに敗因を分析し、同じミスを犯さないようにしなくてはなりません。
そのためには、質疑応答の内容や反省点について振り返りをする必要がありますから、面接当日~数日以内(忘れないうち)にしっかりまとめておきましょう。
また、最終的に次回以降の提示でどこからも連絡がこず、採用漏れという結果になってしまっても、落ち込んでいるからとそのままにしてしまうのは非常にもったいないことです。
そこでの反省は、他の併願先や来年以降の再チャレンジの際に必ず役に立ちますから、「公務員試験は二度と受けない」という方以外は復元作業を丁寧に行ってほしいと思います。
【必読】区面接の注意事項5選(試験制度変更アリ)
(1)提示日程の順番どおりとは限らない
先ほど、提示回数は採用区分ごとに1~7回となっていることを説明しました。
ここで再度、提示日程を確認してみましょう。
提示日程 | Ⅰ類採用 | Ⅲ類・経験者(1級職)・ 氷河期採用 | 経験者(2級職)・ 障害者採用 |
---|---|---|---|
第1回 | 2024年7月22日 ※1 2024年7月30日 ※2 | 2024年11月15日 | 2024年11月15日 |
第2回 | 2024年10月8日 | 2024年12月13日 | ― |
第3回 | 2024年11月15日 | 2025年1月15日 | ― |
第4回 | 2024年12月13日 | 2025年2月5日 | ― |
第5回 | 2025年1月15日 | 2025年2月20日 | ― |
第6回 | 2025年2月5日 | ― | ― |
第7回 | 2025年2月20日 | ― | ― |
注意したいのは、必ずこの順番で提示されるわけではないということです。
例えば第1回の区面接を辞退もしくは不選択の場合、次の提示は必ず第2回の日程になるとは限らず、第3回や第4回となることもあるのです(ただし、経験者(2級職)・障害者採用については提示は一度だけとなっていますので、この限りではありません)。
そのため、たとえ次回の提示で連絡がこなかったとしても、その次の回の提示に向けて対策は止めずに継続することをオススメします。
(2)提示区=希望区ではない
提示の際には希望3区から連絡がくるとは限りません。
これは、特別区人事委員会が下記のように公式に案内しています。
採用の方法及び時期
①最終合格者は、試験区分別の採用候補者名簿に高点順に登載されます。
出典:2024年度 特別区Ⅰ類採用試験案内
②特別区人事委員会は、原則として採用候補者の希望区を考慮し、特別区等へ高点順に提示します。
(採用予定や希望者の集中等の状況によっては、希望どおりに提示できない場合があります。)
下線で示したとおり希望区については考慮はされるものの、高得点順に提示されることが名言されています。
つまり、各区ごとの採用予定者数を超える人数が集まった場合には、最終合格の順位が高い受験生から連絡をしていくことになるため、順位が低い受験生は希望区以外の区から連絡がくる可能性があります。
この点は十分理解しておきましょう。
そしてここが重要なポイントですが、提示区が希望区ではなかったからといって辞退することは基本的にはオススメしません。
その後の提示で希望区から連絡がくる保証はないですし、序盤の提示で人員を充足してしまった場合は提示されずに終わってしまう可能性があるからです。
そのため、「希望区以外の区では絶対に働きたくない」という強い意志ある方以外は、その区で働くことを前向きに検討してみることをオススメします。
この点からも、どうしても希望区で働きたいのであれば可能な限り高得点を取ることが重要だとお分かりいただけると思います。
(3)不選択の可能性がある
区面接の連絡がきても、それは必ずしも合格を意味するものではありません。
区面接で落ちる(不選択となる)ことは十分にあり得るため、気を緩めずに面接に挑む必要があります。
不選択があり得る根拠としては、採用予定者数と最終合格者数の間に乖離が存在する点で説明がつきます。
例えば2024年度のⅠ類事務(一般事務)の実績を例に挙げると、採用予定者数が約1300人に対して、最終合格者数が約3000人となっています。
辞退者も見越しての人数であるにせよ、採用予定者数の倍以上の人数が辞退するとは考えにくいですから、区面接で不選択になった人は確実にいるでしょう(それも相当数)。
そのため、「最終合格したからほぼ内定みたいなものだ」と軽く考えるのではなく、人事委員会面接と同じように力を入れた対策をすることが肝要といえます。
(4)採用漏れの可能性がある
ここまでの内容で既に説明していますが、採用漏れは残念ながら発生し得えます。
これは、特別区人事委員会が下記のように公式に案内しています。
採用の方法及び時期
出典:2024年度 特別区Ⅰ類採用試験案内
④提示された特別区等で不選択になった場合は、欠員状況に応じて、再び他の特別区等へ提示します。ただし、欠員状況によっては提示されず、その結果採用されない場合もあります。
下線で示したとおり、最終的に採用されない場合もあることが明言されています。
そのため、採用漏れを回避するには可能な限り高順位での最終合格を目指し、区面接も抜かりなく対策することが重要です。
特別区職員として働くためにせっかく数か月間、人によっては年単位で対策してきたのですから、最後の最後まで気を抜かずに走り切ってほしいと思います。
(5)【試験制度変更】名簿の有効期間が延長された!
特別区Ⅰ類の名簿の有効期間は、2024年度より原則3年間に延長となりました。
これは、特別区人事委員会が下記のように公式に案内しています。
【Ⅰ類採用候補者名簿の有効期間延長について】
令和6年度から、Ⅰ類採用候補者名簿の有効期間を原則3年間に延長します。<採用希望年度の選択・変更>
採用候補者名簿の有効期間延長に伴い、採用希望年度の選択が可能になります。採用希望年度については、受験申込時に選択いただきます(令和6年度Ⅰ類採用試験の場合は「令和7年度採用希望」「令和8年度採用希望」「令和9年度採用希望」のいずれかを選択)。(原則各年度4月1日付採用)
採用希望年度を変更する場合は、第1次試験合格発表日(6月14日(金))から、最終合格後の特別区等の面接実施後、合格の連絡がある前まで申し出ることが可能です。<採用希望区の変更>
出典:2024年度 特別区Ⅰ類採用試験案内
令和6年度Ⅰ類採用試験【春試験】の採用候補者名簿登載者で、令和8年度又は令和9年度の採用となる方は、採用希望区を令和7年度以降のⅠ類採用試験【春試験】の申込期間に変更可能です【各年度1回のみ】。
ただし、採用希望区を江戸川区から他区・組合に変更することはできません(他区・組合から江戸川区に変更することもできません。)。
この部分は注意点が多く複雑ですから、詳しくまとめておきたいと思います。
採用希望年度が選択可能に!
2024年度より名簿の有効期間が延長されたことに伴い、採用希望年度が選択できるようになりました。
つまり2024年度受験生なら、2025年度(翌年度)・2026年度(翌々年度)・2027年度(翌々々年度)採用のいずれかを希望することができます。
2023年度までは名簿の有効期間が1年間で翌年度採用のみとなっていましたので、これは大きな変更といえるでしょう。
ただし、通常であればストレートに翌年度の採用を希望することになると思いますので、そこまで影響のない受験生も多いかもしれません。
採用希望年度は受験申込みの際に申告することになっているので、申込みの時点で採用希望年度を確定させておかなくてはならない点に注意が必要です。
また、採用希望年度を変更したい場合には、第1次試験合格発表日~区面接の合格連絡前までに申し出ると変更できるようになっています。
希望区の変更が可能に!
名簿の有効期間の延長に伴い、希望区の変更もできるようになりました。
受験生の気持ちが変わることも配慮されているのかもしれませんね。
注目ポイントは、採用希望年度が翌々年度もしくは翌々々年度の場合のみ希望区の変更ができるという点です。
従来どおり翌年度の採用を希望した場合には、希望区の変更はできませんので注意しましょう。
例えば2024年度受験生(最終合格者)で、2026年度もしくは2027年度採用を希望した方は、2025年度以降の同試験の申込期間中に変更できるという形になっています。
なお、希望区の変更は各年度1回のみとなっており、最大2回まで変更することができます。
また、希望区の変更については江戸川区のみルールが異なる点にも注意が必要です。
受験案内によると、「江戸川区→他区・組合」「他区・組合→江戸川区」に変更することはできないとのことなので、江戸川区を少しでも検討している方はよく考えた上で希望区に入れるかどうかを決定するようにしましょう。
もともと江戸川区は専願制を採用しているため、このようなルールとなっているものと思われます。
まとめ
今回は、特別区受験生に向けて面接対策の方法を解説しました。
特別区の面接試験は配点が大きいといわれていますから、高得点を狙うことが求められます。
区面接対策においては、区の情報収集に徹し、区で過去に聞かれた質問等を知り、回答を準備することで、着実に合格に近づきます。
区面接は人事委員会面接とは様々な点で異なりますから、それにあわせた対策を徹底して行っていきましょう。
なお、人事委員会面接の対策は下記の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。